IT業界離れを招く残業

IT業界といえば、残業が多いことでも知られています。
終電で帰る、場合によっては泊まりということが当たり前のように行われている会社も多く、勤務の厳しさから職を離れる人も少なくありません。

ところが、このIT業界でノー残業デーや時短勤務を取り入れる会社が増えてきています。

IT業界は離職転職を繰り返す人も多く、企業としてはせっかく採用し、教育して、仕事ができるようになって人材を手放すこととなり、それがまた他の人の仕事の量を増やすことにつながります。残業時間が増え、厳しい勤務に耐えられなくなった社員の新たな離職者を生むという、悪循環に悩まされている経営者も多いのです。

こうした悪循環から抜け出すために、勤務時間を是正する企業が増えているのです。

IT業界の求人の中には、残業時間の少なさをアピールしているものも多く見られますし、そうした求人の人気は高く、多くの応募があるため、優秀な人材の獲得にもつながります。

IT業界の残業の多さは、新卒者、転職者のIT業界離れの大きな原因となっています。

キツイ、給料が安い、帰れない、化粧がのらない、規則が厳しい、結婚できないの7Kだとも言われ、安定していて過酷ではないほかの業界へと人材が流れてしまっているのが原状です。

こうしたよくないイメージから脱却するためにも、IT業界の職場環境改善が必要であり、残業時間を減らし、ライフワークバランスのとれた仕事との付き合い方ができるような、新たな仕事への考え方を検討していく必要があります。